塾の選び方~塾に入る前に本人と話してもらいたいこと~
2019年、平成最後の年が明けてから早くも1ヵ月が過ぎようとしているこの時期…
ありがたいことに「来年度から塾をどうしようか」と考えている方からのお問合せを頂く機会が増えてきました。
同時に、「これだけたくさん塾があってどこにすれば良いか分からない」という声もたくさん聞くようになりました。
そこで今回はこの時期タイムリーな「塾の選び方~塾に入る前に本人と話してもらいたいこと~」というテーマでお届けします。塾選びは学校生活を大きく左右する大事な決断です。ぜひ参考にしてください!
目次
塾は「上がる場所」ではなく「上げる場所」
さて、塾選びを始める前にそもそも「塾」とは一体どんな場所なのかを考えてみましょう。
答えはズバリ、「成績を上げる場所」ではないかと思います。「上がる」のではなく「上げる」場所なのです。
残念ながら…
塾に入った「だけ」で成績が自動的に上がることはありません。
なぜなら、テストを受けるのも、問題を解くのも、宿題をこなすのも…紛れもなく「自分」だからです。
私たち塾の人間は魔法使いでもなければ頭が良くなる怪しい薬を作っている科学者でもありません。
スポーツジムを思い浮かべてください。
ジムに入会しただけでは筋力アップは果たせません。
重いダンベルを持ち上げたりランニングマシンで汗を流したり…それは辛く険しい道のりかもしれません。
しかし正しい方法でやり続けていれば必ず成果を出すことができます。
楽をして成果を出すことをドーピング、勉強の世界ではそれをカンニングと呼びます。
塾もそれに似ています。
確かに塾に入っただけで突然成績が上がることはありません。
しかし、塾長や講師の指導のもと集中して授業に臨み、出された宿題をちゃんとこなし、それをめげずにやり続ければ…必ず成績を上げることができるのです。
ところで、人間にはもともと色々な能力が備わっています。
能力とは走力、腕力、握力、持久力、集中力、歌唱力…のように「◯◯力」という言葉で表される力の総称です。
実はこれらの能力にはある共通点があります。それは、「負荷をかけることで伸ばすことができる」という点です。
「学力」にも同じことが言えます。
となると、塾選びでまず大事になるのは「どの塾にするか」よりも「成績を上げられるんだったら負荷に耐えることなんてヘッチャラだ!」と思える意志の強さではないでしょうか。
意志の強さとは「必要性」と言い換えることもできます。
周りの大人の意志ではなく、本人が「必要性」を感じているか…
その気持ちがあれば「今が何点か」は全く関係ありません。大事なのは今の点数ではなく「これからどうやって上げていけるか」だからです。
あとは本人の性格や現在の状況に応じて集団にするか・個別にするか・科目はどうするか…を考えるだけです。
逆にまだこの意志が十分ではない場合、必要性を感じていない場合、せっかく決めた塾でも思うような成果を出すことは難しくなってしまいます。
塾選びの前に、まずは必要性をどれだけ感じているのかを話し合ってみてはどうでしょうか。
そこで、
以下のようなチェックリストを作ってみました!ぜひ、今の気持ちを測る上で役立ててください。
「塾の必要性」チェックリスト
①今の自分の成績を「何とかしたい」と思っている。 YES ・ NO
②自分の最も苦手な科目が何かを分かっている。 YES ・ NO
③その科目が前回のテストで何点だったか覚えている。 YES ・ NO
④その科目で次回何点取りたいか目標を持っている。 YES ・ NO
⑤自分の力だけで勉強をすることに限界を感じている。 YES ・ NO
⑥一番頑張らなきゃいけないのは自分自身だと思う。 YES ・ NO
⑦成績を上げるためならキツい勉強にも耐えられる。 YES ・ NO
⑧やる気はあるが「何をしたらいいか」が分からない。 YES ・ NO
⑨授業中や勉強中はお喋りや居眠り等せず集中できる。 YES ・ NO
⑩学校のワークや宿題はちゃんと終えられている。 YES ・ NO
そうだと思うものには「YES」、当てはまらない場合は「NO」を付け、合計で7つ以上「YES」が付いたら塾に通うのに適したタイミングだと言えます。
逆にYESが6つ以下だった場合はまだ塾に通う時期ではないのかもしれません。
あくまでも1つの目安ですので、「今このタイミングで塾に通うべきなのかどうか…」と少しでも不安がある場合は一度ご相談ください。
塾に入る・入らないは別にして、アップステーションでは「通塾の必要性があるか」「その場合どんなタイプの塾に通った方が良いか」「今後どんな勉強のやり方が適しているか」といったご相談にも対応しています。
今はネットやスマホを見れば色んな人の体験談や口コミ情報は得られますが、やはり直接面と向かって話し合うことに勝る手段はありません。
一人で考え込むよりも専門家の意見を参考にした方が解決の可能性は高まります。ちょっと相談してみたいな…と思った時はぜひお気軽にお問合せくださいね。
ご家庭でやってもらいたいこと
最後に、塾に通う上でご家庭でぜひやってもらいたいことがあります。
それは「関心を持ってあげること」です。
小学生のうちはまだしも、中学生以上になると勉強の難度がグッと上がり「お母さんが・お父さんが教えてあげる」のも次第に難しくなってきます。本人も「どうせ親に聞いたって分からないだろう」という気持ちを持つようになります(それが反抗期の第一歩とも言われています)。
しかし、どんなに勉強内容が難しくなったとしても「関心」を持つことはできると思います。「関心」といっても難しいことではありません。
「今数学ではどんなこと勉強してるの?」
「最近覚えた英単語ってどんなやつ?」
「この前社会のワークすごい頑張ってたね?」
こういった声かけをするだけで十分です。コツは会話の最後を「?」で終わらせることです。
子どもにとって周りの大人が自分のことを見てくれている・気にかけてくれているという事実はとても大きな安心感を与えます。
日頃から関心を寄せられている子はそれだけで安心感に包まれていますから、必要以上に結果を恐れることなくのびのびと机に向かうことができる…そんな傾向があるように思えてなりません。
何も勉強に限ったことではなく、
「今はまってるゲームって何?」
「最近学校でどんな話で盛り上がってるの?」
「今度の土日は練習試合だよね?」
これも関心の一種です。大人からすれば子どもが夢中になっているゲームなんて「こんなの一体どこがおもしろいんだか…」というのが本音です。
ですが自分が好きなものに大人が興味を持ってくれている…本人にとってそれは大きな承認になります。
ぜひ、勉強でも勉強以外のことでも「関心」を持ってあげてください。それが塾を嫌がらずに続けられる要因でもあり、成績を上げられる秘訣の1つなのだと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
この記事が悔いのない塾選びの参考になることを願っています。
まとめ
①塾は「上がる場所」ではなく「上げる場所」
②一番大事なのは本人の意志・必要性
③ご家庭でできることは「関心」を持ってあげること