高校入試「個別相談会」でのOKとNG

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7月…あっという間に夏休みを迎える時期となりました。

7月といえば公立・私立問わず各高校で説明会、体験会、個別相談会等のイベントが開催され始める時期でもあります。

この時期私たちが毎年受験生に伝えることがあります。それが

「気になる高校があれば必ず一度は自分の足で現地に行き、自分の目で見て確かめること」

です。

なぜなら現地に行くことでパンフレットやホームページには載っていないリアルな雰囲気を感じ取れるからです。

説明会や相談会…迷ったら「行く」!

行ってみて得をすることはあっても損をすることはありません

敷地内に入った時の匂い、そこに流れる空気、先生たちの表情や言動、トイレの清潔さ、壁に貼ってある掲示物、床の汚れ具合…

これらは実際に足を踏み入れなければ絶対に得られない情報です。

そしてここから導き出される

「うまく言葉で言い表せないんだけどなんかよかった」

あるいは

「なんとなく自分には合っていない気がした」

という「感覚」は志望校を決める上で重要なポイントであると私たちは考えています。

ですから、説明会や相談会に「行こうかな、どうしようかな」と迷った時は「絶対行って!」と伝えています。

行ってみて得をすることはあっても損することはありません。

参加した結果「うーん、いまいちだったなぁ」となってもそれはそれで選択肢を一つ削ることができた=自分に合う高校選びに一歩近づいたということですから。

高校は3年間ほぼ毎日のように通う場所です。

パンフレットで見た時はすごく良い感じに映ったんだけど実際通ってみたらそうでもなかった…

口コミサイトでは評価めっちゃ高かったのに実際はいまいちだった…

そんなミスマッチを防ぎ、違和感を感じることなく通うためにはやはり「実際に行ってみる」以上の方法はありません。

(もし時期的に見学会や相談会が終わってしまったという場合は外から高校を眺めるだけでも全然OKです!)

では、いざ説明会に行く!となったら何に気を付けてどんな点を見てくれば良いのでしょうか。

説明会→個別相談会という流れが一般的

第1部は全体に向けての「説明会」 第2部は各ブースに分かれての「個別相談会」という流れが一般的です

多くの高校では参加者全体に向けての説明会の後に「個別相談会」の時間が設けられています。

説明会では全員一律で同じ話を聞くことになりますが、個別相談会では「あなた」の状況に応じて高校の先生と直接話をすることができます。

そこで!ここからは「個別相談会」で聞くべき質問(OKパターン)といまいちな質問(NGパターン)をご紹介します!

ぜひ参考にしてください。

個別相談でのNGパターン

まずはNGパターンから見ていきましょう!

個別相談におけるNGパターンは以下の2つです。

 

★曖昧(あいまい)な質問をする

「こちらの学校はどんな学校ですか?」

「クラスの雰囲気はどうですか?」

こういったフワッとした質問はなるべくしないように心掛けましょう。

というのも、曖昧な質問には曖昧な答えしか返ってこないからです。

「どんな学校ですか?」と訊かれても高校の先生は「明るく楽しい学校です」と返すしかありません。

「クラスの雰囲気は?」と訊かれても「皆元気に頑張ってます」と当たり障りのない返答をするしかないのです。

これは「あなたのお家はどんなお家ですか?」と訊かれるようなもので、訊かれる側も答えに困ってしまうというのが本音です。

 

★資料・HP・パンフレット…に既に載っている内容を訊く

「学食はありますか?」

「スクールバスはどこから出ていますか?」

といった質問は既に資料やパンフレットに載っているためわざわざ個別相談で訊く必要はないでしょう。

もちろんしてはいけないという訳ではありません。対応にあたっている先生も一つひとつ丁寧に答えてくれるはずです。

しかし

「それは資料に書いてあるんだけどなぁ…」

「もっと個別具体的なことを訊いてほしいのになぁ…」

というのが高校側の本音です。

個別相談会ではその高校の顔としてエース教員が対応にあたる場合がほとんどです。

せっかくですからここでしか訊けない具体的な質問をすることを心掛けましょう。

では「具体的な」とはどんな質問なのでしょうか。

 

それが次でご紹介するOKパターンです!

 

個別相談会でのOKパターン

ここからはOKパターンです。

個別相談会で訊くべきはズバリ「ここでしかきけない具体的な質問」です。

 

★「ここでしかきけない具体的な質問」を!

以下にいくつか例をご紹介します。

・「(北辰テストの個票を見せて)このコースに行くにはあと何ポイント必要ですか?」

・「バスケ部に入ろうと思っていますが、勉強と両立するにはどうすれば良いですか?」

・「御校は何をもって“面倒見が良い”と仰っているのですか?」

・「補習に引っかかる条件を教えてください」

・「(北辰の答案を見せて)この字で丸もらえますか?」 等

ポイントは北辰の個票や答案等の「現物ツール」を持って行くことです。そうすることで話の具体性がグッと高まります。

特に「この字で丸もらえますか?」については、これまで「字の雑さ」で×や減点をもらってしまったことのある子は聞いておいた方が良いでしょう。というのも、高校によって、あるいは同じ高校でもコースによって採点の基準がバラバラだからです。

例えば作文の問題(私立高校でも最近はマークシートだけでなく記述をさせる問題が増えています)で書いた漢字の「トメ」「ハネ」「ハライ」まで細かく見るのか、線が一本足りてなくても減点にならないのか。あるいは×ではなく部分点とするのか、それとも平仮名でもOKなのか…この辺りのジャッジはまちまちです。

もちろん、どんなジャッジをされてもいいように「正確に書けるようになること」が最優先なのですが、試験本番当日は緊張もあり普段では考えられないようなミスや「ド忘れ」が起こるものです。

そうなった時、相手(高校側)がどんなジャッジをするかを知っていれば必要以上にパニックに陥ることはなくなります。

説明会・相談会はあなたが「選ぶ側」です!

相談会は「あなた」が評価する側に立つ場でもあります

個別相談会は一人当たりの時間が限られています。

ですから、ぜひ先に載せたような「ここでしかきけない具体的な質問」を意識してください。

基本的に「訊いてはいけない」質問はありません。どんな質問に対してもきちんと答えてくれます。

そして対応にあたった先生がその質問に対してどんな表情で、どんな姿勢で受け答えをしてくれたかをしっかりと記憶・記録しておいてください。

そう、「高校入試」において受験生は選ばれる側・評価される側ですが、

その前段階である説明会や相談会においては「あなた」が高校を選ぶ側・評価する側なのです。

受験とは必ずしも評価される側のみに立つ場ではありません。

自分が高校を評価する。そして高校も自分を評価する。

そうやって双方が対等に評価し合うのが受験の本来の姿なのです。

この意識を欠いてしまうと

「こんなこと質問したら失礼かな…評価が下がってしまうかな…現役合格率が気になるけど、まぁこの点は目をつむっても良いか…」

といった考えが働き適正な評価を妨げてしまいます。

もちろん失礼な態度や言動を取ってしまうのはもってのほかですが、少しでも気になった点があれば遠慮なく訊くべきです。個別相談会はそのためにあるのです。

 

ぜひ、当日は審査員、あるいは採点者になったつもりで臨んでくださいね!

 

まとめ

・7月以降各高校で順次説明会や相談会等のイベントが開催される

・行こうかどうしようか迷ったら「行く」

・当日は全体に向けての「説明会」の後「個別相談会」が実施されるケースが一般的

・個別相談会でのNGは「曖昧な質問」をすること

・個別相談会でのOKは「ここでしかきけない具体的な質問」をすること

・「現物ツール」を持参することで具体性がグッと高まる

・説明会や個別相談会は「あなた」が高校を評価する場でもある

 

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