何のために大学に行くのか~大学に行く5つの目的・後編~

大学生でしか得られない経験④ 一人暮らしデビュー

「当たり前への感謝」こそが一人暮らしの本質です

「初めて一人暮らしをしたのは大学生のとき」という方は少なくありません。

前回のブログの通り、大学には日本全国から学生が集まります。通学先が遠方の場合、親元を離れて「大学の近くのアパートで一人暮らしをする」または「大学の寮に入る」が主な選択肢となりますが、いずれにしても大きな環境の変化を実感することとなります。

その時、多くの人は「ある気付き」を得ます。

それは…

 

「当たり前への有り難さ」です。

 

これもまた授業では学べないリアルな知識の一つと言えるかもしれません。

今までは親がご飯を作ってくれて、洗濯物をしまってくれて、スーパーに買い出しにも行ってくれました。

自宅の冷蔵庫を開ければ麦茶もアイスも自由に手に取ることができましたね。

しかし一人暮らしではそうはいきません。

ご飯を作ってくれる人もいなければ洗濯をしてくれる人もいません。買い出しに行くのも食器を洗うのも水道光熱費を支払うのも…全て自分がやらなければならないのです。

その時にしみじみ感じるのは親への感謝です。

 

「ああ、これまで自分が当たり前だと思っていたことは実は有り難いことだったんだな…」

 

もしかしたらこの気付きこそが一人暮らしで得られる最大の価値と言えるかもしれません。

これに関連して、「せっかく一人暮らしをするのであればできることはなるべく自分で」を私たちは勧めています。

例えば

・引っ越し先のアパートは自分で探す

・自分で不動産屋に行き契約を交わす

・必要な家具や家電を自分で買う

・家賃や水道光熱費等を自分でまかなう(アルバイトや奨学金)等々…

もちろんご家庭の状況により「どこまで自分でやるか」の範囲は異なりますが、学生時代に自力の輪を広げ社会経験を積んでおくことは実社会に出た時に間違いなく大きなアドバンテージとなります。

学業に支障のない範囲でチャレンジしてみてくださいね。

大学生でしか得られない経験⑤ 大卒という肩書き

アップステーションには就職が決まった卒業生たちが報告に来てくれます☆

最後にご紹介するのは本テーマの集大成ともいえるでしょう。

それは…

「大卒」という肩書を得られることです。

近年は「学歴社会一辺倒」のような風潮は薄まりつつあるものの、就職や面接のとき最終学歴は必ず見られます。

そして同じような年齢・同じような素質・同じような能力だった場合、採用される可能性が高いのは「高卒」よりも「大卒」です。

なぜなら「大卒」である以上

「この人は4年間一生懸命勉強した人なんだな…」

「きっと受験勉強も努力したんだろう…」

「だからうちの会社に入った後も頑張ってくれるはずだ…」

というメッセージが暗に伝わるからです。

もちろん大学に行かなかった方・高卒の方を軽視したり努力していないと述べたりしたい訳ではありません。世の中には学歴を問わず活躍されている方もたくさんいます。

しかしながら、面接というものはお互いの人柄や長所・短所が分からない全くの初対面という関係性の中で行われます。

だからこそ履歴書に書かれた学歴が果たす役割は決して軽視できません。

長所や短所は改竄(かいざん)できても学歴は不変の事実です。加えて、医師や薬剤師のようにそもそも大卒でないと就職できない仕事も存在します。

 

もう1つの指標として収入の違いを見てみましょう。

上のグラフ(平成29年・厚生労働省発表)が示すように、男女共に最も収入が高いのは大卒者であることが分かります。

※横軸は年齢・縦軸は年収(単位:千円)を示しています。「1000=100万円」「5000=500万円」

このグラフでは20歳~59歳の約40年間で、高卒者と大卒者の間には男性で約4千万円、女性では約6千万円も収入の差が見られます。

これは一般的に大卒者の方が昇給・昇格・キャリアアップしやすい(スピードが速い)ためです。もちろん年収・収入だけが人生の価値を決めるものではありませんし、このグラフも全ての人に当てはまるわけではありません。あくまでも「そういう傾向にある」というレベルのものですが、「学歴は収入に影響を及ぼす一因でもある」ことを留めて欲しいと思います。

「何となく」「とりあえず」はアリ?

大学は「行かないデメリットが大きい」場所でもあります

さて、以上「大学生でしか得られない5つの経験」を見てきました。この5つはそのまま「目的」や「メリット」という言葉に置き換えても良いでしょう。

ではここで、「目的を持たず何となく・とりあえず大学に行く」はアリなのかナシなのか考えてみましょう。

結論から言うと、私たちは「それもアリ」だと考えます。

え…じゃあ今までの話は何だったの?と思われるかもしれませんが、私たちがそう考えるのは「大学に行かないデメリットがあまりにも大きい」からです

もし高校卒業後すぐ就職(あるいはフリーター)になった場合、このブログで紹介した5つの経験が0になってしまいます。

もちろんアルバイトや一人暮らしは学歴を問わずできることですが、「大学生でやるアルバイト」「大学生でやる一人暮らし」という経験は決して得られません。そしてこれらには大学生でやるからこそ生まれる価値を多分に含んでいます。

何より「大卒」という肩書が得られないのは、収入面や自己実現の面において大きな機会損失と言わざるを得ません。

ですから、もし学びたい学問や希望の就職先が決まっていなければ「とりあえず大学には行っておく」「大学在学中にやりたいことを見つける」というスタンスでもOKです。

人間は目的があって行動を起こすのではありません。行動を起こすことで目的が見えてくるのです。

 

但し、一つだけ忘れないでください。

 

目的があろうとなかろうと、学費は等しくかかります!

大学に4年間通うのには数百万単位のお金が必要ですし、そもそも受験料だけで1回につき約3万円(私立大の場合)です。もし3つ・4つ・5つ…と受験すればそれだけで数十万円の費用にもなることを、未来の受験生たちには知っておいてほしいと思います。

最初はやりたいことが決まっていなくてもOKです。しかしその状況に甘んじてばかりいるのはNGです。

大学の4年間は「やりたいことを見つける努力をしなければ」非常に費用対効果の低い期間となってしまうことを忘れないでください。

 

このブログを通して、一人でも多くの方が「大学に行く目的」を発見・再認識できることを願っています。

今回のまとめ

★大学生でしか得られない経験④ 一人暮らしデビュー

・「当たり前への有り難さ」「親への感謝」が実感できる

・学業に支障が出ない範囲で可能な限り「なるべく自分で」

★大学生でしか得られない経験⑤ 大卒という肩書き

・「努力できる人」という印象を暗に伝えられる

・高卒者と大卒者では収入の差が数千万円にも

★「何となく」「とりあえず」もアリ

・行かないデメリットがあまりにも大きい

・費用は等しくかかることを忘れずに!

 

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