新中学1年生のご家庭へ~小学校生活と中学校生活の違い~
明けましておめでとうございます。2016年が始まりましたね。本年も宜しくお願いします。
今年もこのブログを通して皆さんにとって役立つ情報をどんどん載せていきますので、どうぞご期待ください!
さて、私立高校の受験日が約2週間後に迫り、大学入試のセンター試験もあと10日弱となりました。
今年の春、自分がどこの高校・大学に進学しているかが残りの数ヶ月間で決まります。そのため、この時期になるとどの塾でもやはり「受験生への指導」に意識と熱意が傾いてしまいがちです。
もちろんそれは大事なことですが、「春から生活が一変する」という点においては新中学1年生、つまり今の「小学6年生」にも全く同じことが言えます。
中学受験をする・しないに関わらず、小学6年生も中学進学という人生で一度きりの瞬間を迎えます。
中学生になってから「え?中学ってこんなんだったの?」と焦ってしまうことのないよう、今のうちから知っておいていただきたい情報を今回はご紹介していきます。小学6年生のご家庭にとっては一見の価値あり!です。
まずは小学校と中学校の違いをまとめたこちらの表をご覧ください。
今回はこの3つに絞って紹介していきたいと思います。
小学校 | 中学校 | |
先生 | 担任制 | 教科担任制 |
通学範囲 | 狭い | 広い |
勉強内容 | 具体的 | 抽象的 |
小学校と中学校の違い①
「担任制」から「教科担任制」へ
最初の違いとして、まず先生の違いが挙げられます。
小学校では原則担任の先生が複数の教科を見ますから、「一人の先生」と過ごす時間が長く、先生側も教室や児童の様子を把握しやすいという利点があります。
しかし中学校は「教科担任制」のため授業の度に先生がコロコロ変わることになります。数学は田中先生、英語は小林先生、理科は佐藤先生…。1日5~6人の先生から教わるということも珍しくありません。
すると先生によって授業の進め方、黒板の書き方、宿題の出し方、教室の雰囲気の作り方、ひいてはテストの作り方や採点方法まであらゆる点において違いが生じます。
教科担任制は「より専門的な指導に対応するため」という目的で敷かれているものですが、一方で生徒との人間関係が構築しづらいというデメリットも抱えています。
特に人見知りの子や環境に順応するのが苦手な子にとっては大きな負担となってしまう可能性もあるため注意が必要です。
小学校と中学校の違い②
通学範囲が広くなる
次に挙げる違いは「通学範囲」です。
一般的に、1つの中学校には3~4つの小学校の卒業生が集まります。
これは「新しい友達がたくさん作れる」一方で「交友関係を新たに構築しなければならない」とも言えます。
そこで必要となるのが、「自分は一人じゃないんだ」と実感できる居場所です。
「今日は学校でこんなことがあった」
「クラスにはこんな子がいてこんなことを話した」
このように、その日にあった出来事やもし何かしらのストレスを抱えている場合はそれを溜め込まずに吐き出せる場所が、生活環境がガラリと変わる新中1生には特に大切です。
そしてその役割を担うのも私たちのような個別指導塾の役目なのだと思います。
だからこそ私たちはいきなり授業を始めるのではなく最初に必ず「ほぐし」の時間を設けています。
「今日は学校どうだった?」
「最近何かいいことあった?」
このような雑談の時間・モヤモヤを吐き出す時間をあえて設けることで生徒たちの心のケアに努めています。
小学校と中学校の違い③
勉強内容
最後に挙げるのは言わずもがな「勉強内容」です。
小学校と中学校の勉強内容の違いを一言で表すと「具体→抽象」です。
小学校で習う勉強は「具体的」なものであり「目に見えるもの」です。
例えば【算数】の文章題を見てみましょう。
タケシ君は1本80円の鉛筆3本と、1個100円の消しゴムを2個買いました。あわせていくらになるでしょう
買った品物、本数、値段、全てが目に見えており、答えも「440円」と具体的な数値を出すことができます。
ところが…
【数学】の世界でタケシ君が買うのは「1本a円の鉛筆」です。
タケシ君は1本a円の鉛筆3本と、1個b円の消しゴムを2個買いました。あわせていくらになるでしょう
答えは「(3a+2b)円」です。
実際「3a+2b円」という値札をお店で見ることはありません。算数が得意だった子が数学になった途端に苦手意識を持ってしまった…その最大の原因がここにあります。
数学のみならず理科の「化学記号」「電子」「圧力」等、中学校では「目に見えないもの」を扱う場面が飛躍的に増えます。
ではどんな対策を取れば良いのでしょうか。
最も確実な方法は学校で習う前に予め先取りしておくことです。
小学校の授業が各駅停車だとすれば中学校は快速急行です。
一度つまずいてしまったら「分からない」がどんどんたまってしまう…
そんな「分からない」状態で1日6時間も授業を受けるのは苦痛でしかありません。
ですが、予め先回りし、知識を備えたうえで学校の授業に臨めば「あれ?」とパニックになるのを防ぐことができます。
だからこそ、アップステーションでは普段の授業で「先取り」を行っているのです。
以上3つの違いについてご紹介しましたが、新しく中学校生活を迎える新1年生全員に共通するのは「環境が大きく変わる」という点です。
中学校に上がって先生もクラスも友達も生活リズムも変わってしまった…これは大きな楽しみでもありストレスの要因ともなり得ます。
しかしそれを打ち明けられる場所、話を聞いてくれる場所があることでその重圧は大いに軽減することができます。
勉強を教えるだけでなく、こういった精神面でのサポートも、私たち個別指導塾に求められている役割なのだと思います。