親子説明会を開催しました!【第2部】
3.高校受験で勉強は終わりじゃない!
ここからは来年の春、中3生たちが高校生になった後の話です。
高校3年間の中で最も大切なこと、最優先事項は何でしょうか。
それはズバリ…
上位3分の1以内をキープすることです。
1学年300人の場合は上位100番以内をキープすること。これが今の中3生たちの代には特に大切になります。
今の高1生が高3になる年に新しく「共通テスト」が始まります。この共通テスト…現在サンプル問題が公表されたりプレテストが行われていたりしますが、はっきり言ってまだまだ未知の部分が多い「得体の知れないテスト」です。
加えて、今の中3生たちが受験する時は「過去問」も1年分しかない状況なので問題傾向を掴むこともままなりません。一緒に戦うことになる浪人生たちは前の年に一度「共通テスト」を経験している子たちです。
であれば、そんな謎のテストを受けなきゃいけない…という状況は回避し、別のルート=推薦枠を取っておいた方が賢明です。
ではどうすれば推薦枠がもらえるのか…その境目となるのが上位3分の1です。
これを下回ってしまうと追試、赤点、留年…といった危機にさらされることになります。そうなるともはや推薦はおろか、「行きたい大学」ではなく「行ける大学」にしか行けなくなってしまいます。
だからこそ、今の中3生たちには「高校受験で勉強は終わりじゃない!その後もコツコツと勉強を続けていくことがメチャクチャ大事!」ということを知ってもらいたいのです。
せっかく苦労して合格を掴み取った高校で赤点・留年の危機に陥ってしまう…そんな姿は誰も望んでいません。
ここでもやはり大切になるのは見通しを立てることです。高校と中学では一体どんなことが違うのか。それを今のうちからきちんと把握することです。
これは中学と高校の違いをまとめた表と、今アップステーションに通う現役高校生たちに協力してもらったアンケートです。
こういった現実が待っているということを知らずに高校生活をスタートさせるのと、ちゃんと分かった上で始めるのとでは、入学後約1ヶ月で行われる「高校1年1学期中間テスト」で大きな差が開きます。
私達も今年度から高校生を対象にした「マスターコース」という新しいコースを立ち上げ、「上位3分の1」の実現に向けて万全の体制を整えました。
高校に入学すると、周りの環境がガラリと大きく変わります。
通う学校が変わって制服が変わって友達関係が変わって生活リズムが変わって…そうやって環境が変わる中でも、塾に来ればいつものメンバーに会える。いつもの講師がいていつもの塾長がいる。1つでも「変わらない場所」があるというのは大きな心の支えになると思います。
勉強面だけでなく、精神面でのサポートもしていくことが私達のような個別塾にできる役割なのだと思います。
まだ少し先の話ですが、是非今の中3生、そして保護者の方々には「高校に入ってからの勉強のやり方」を考えていってもらいたいと思います。
4.AI(人工知能)との共存社会
さて、高校受験が終わり、大学4年間を経て今の中3生たちが社会に出るころ、日本は一体どんな世の中になっているでしょうか…
それを暗に示すある問題をご紹介します。
これは全国の小中高生たちを対象に毎年行っている「読解力調査」というテストの中から、過去実際に出された問題です。
ご覧の通り、さほど難しい問題ではありません。※ちなみに答えは上が①、下が②です。
が…正答率がかなり衝撃的です。
これを通して見えるのは、大半の子供たちは教科書レベルの文章が理解できていないという現実です。
では、そういった「教科書が読めない」子供がそのまま何もせず大人になってしまったらどんな世の中が待っているか…
予想されるのは失業率の増加です。
教科書が読めない→会社で配られる就業規則や作業マニュアルが読めない→周りに迷惑がかかり…→やがて退職させられてしまう
こんな事態が起こり得るのではないでしょうか。
そしてそれに輪をかけるように今取り上げられているのがAI(人工知能)の台頭による失業率の増加です。
今、これまで人間の手で行われてきた仕事の多くを機械が代行するようになりました。
銀行のATM、駅の自動改札をはじめ、最近ではレストランや回転ずし店でよく見かけるタッチパネルでの注文やセルフレジ…企業側としてはこれらを機械化することによって人件費を削減できますし、何よりミスをなくすことができます。したがって、この流れは今度どんどん加速していくことになるでしょう。
ということは、将来必要とされるのは一体どんな人材か…
それは間違いなく「AIにできないことができる人」です。
ロボットは予めプログラミングされた枠の中ではものすごい能力を発揮します。
例えば電卓の計算スピードに勝る人間はいません。しかし、「8ケタ表示」の電卓は9ケタ以上の計算は絶対できません。
OKグーグルやSiriなどの音声検索機能も、質問の仕方をちょっと変えたり発音が不明瞭だったりすると途端にギブアップしてしまいます。
つまり、AIは例外にはめっぽう弱い=自ら考えることができないのです。
だからこそ、自ら考え自ら行動する力を今のうちから育てておくこと=思考力の育成が大切なのです。
そしてそれを子どものうちに身に付けられるのも…やはり勉強しかありません。
だから、決して今やっている勉強は「テストのため」「受験のため」だけでは無いということを知ってもらいたいと思います。
5.2学期以降の過ごし方
さて、これまでの内容を踏まえて「じゃあ2学期からはどうやって過ごせばいいか」をまとめたのがこちらの表です。
まず何と言っても大事になるのが高校の説明会や文化祭です。
今は便利な世の中になりましたのでこういった高校情報は学校案内、パンフレット、口コミサイトなどを見ればすぐに入手できます。
が、これらはいずれも二次情報=誰か別の人が作った情報です。
学校案内は出版社の人が、口コミサイトは見ず知らずの人間が書いた情報です。その人にとっては「良かった!」と思える高校が自分にも当てはまる保証はどこにもありません。
自分に「合う」「合わない」を確かめるにはやはり実際に自分で足を運び自分の目で見るしかないのです。
そこで得た情報=一次情報をもとに受験校を決めていくことが大切です。
ただ、これからの時期どこに見学に行けばいいのか、どこがオススメなのか、色々と悩みも増えてくるかと思います。中には学校には相談しづらいことも出てくるかもしれません。
そんな時は是非私達を頼りにしてください。必要に応じて面談の場を設けることもできますので、後悔の無いベストな選択肢を一緒に考えていきましょう!
中3生たちへのメッセージ~「幸組」という生き方~
最後に、当日集まってくれた中3生へ向けてこんなメッセージを送りました。
それは、「幸組」(さちぐみ)という生き方についてです。
いつからか、世間では「勝ち組」「負け組」という言葉が使われるようになりました。
「あいつは大企業で働いて給料も高いから勝ち組だな」とか
「あいつはいい年してまだアルバイトだから負け組だな」とか。
誰が最初に言い出したか分かりませんが、私はこの「勝ち組」「負け組」という言葉が嫌いです。
もし大企業に勤めて何億円も稼ぐ人のことを勝ち組というのなら…はっきり言って世の中大半の人は負け組です。
でも、人生って決してその2通りの生き方だけではありません。
確かにアップステーションという塾で働く私達は「勝ち組」にはなれないかもしれません。
ですが、わざわざ土曜日に集まってくれる生徒とその親御さんと一緒にこうして仕事ができている。
このブログを読んでくれている「あなた」と関わることができている。
そのことに幸せを感じながら生きていく「幸組」にはなれると思います。
今置かれている状況に幸せを感じることのできる人生、そして周りの人への感謝を忘れない人生。これが幸組という生き方です。
是非、今を生きる子供たちにはそういう生き方もあるんだということを知ってもらいたいのです。
確かに上を見たらキリがありません。
「なんで俺はもっと金持ちの家に生まれなかったんだ…」
「もっとイケメンに生まれてたらなぁ…」
「あ~自分は不幸な子供だ」
と思うこともあるかもしれません。でも、それでも今の子供たちは間違いなく十分幸せです。
毎日3食ご飯が食べられて
学校に行けて
教科書が与えられて
寝る場所があって
お風呂に入れて
テレビがあってゲームがあって漫画があって…
そしてあまつさえ、高いお金を払って塾にまで通わせてもらっています。
一体これのどこが不幸なんでしょう。
そういった「あたりまえ」のことに幸せを感じられる人、そしてその生活を作ってくれている両親への感謝を忘れない人。是非、そういう人になってほしいと思います。
ただ、「感謝」といっても面と向かって「お父さんお母さんいつもありがとう。これからもよろしくね」なんてお涙頂戴なことする必要はありません(笑)
まだ働いてお金を稼ぐことのできない中学生ができる最高の感謝の形とは何か…
それは、勉強することです。
志望校に向かって一生懸命勉強する。苦手な数学も諦めずに努力し続ける。失敗を恐れず全力で立ち向かう。
その姿を見せてあげること。これこそが間違いなく今できる最高の感謝の形であり、「生きる力」の本質なのだと思います。
こんなメッセージを添えて、説明会を締めくくりました。
この会を通して何か1つでも生徒達の心に響くものがあったのであれば嬉しく思います。
これからもアップステーションではこういった説明会イベントを通して「勉強の本質」を生徒・保護者の皆さんにお伝えしていきます!
最後に、当日参加してくれた保護者の方々から頂いた感想をご紹介します。
ご清聴ありがとうございました!皆さんからのメッセージは私達にとって何よりの励みになります!
これからもよろしくお願いします!