高校3年間を大きく左右する「最初の3ヶ月」
高校生の勉強はなんで大変なの?
「高校の勉強は大変」と言われる理由の1つに「赤点制度」が挙げられます。
高校によりその基準は様々ですが、赤点とは一般的に「平均点の半分以下」の点数を指します。
概ね高校の定期テストは平均点が50点くらいになるように作られているため、その半分の「25点」これが赤点ラインの目安となります。
そして赤点が複数溜まると最悪の場合「留年」という措置が取られる場合があります。
部活の試合や大会の出場資格も無効になってしまうのはもちろんこと、実際は留年が決まってしまった場合いたたまれなくなりその時点で退学に至る子も少なくありません。
では赤点・留年に引っかからないようにするためにはどうすれば良いのでしょうか。
もちろん「勉強を頑張る」と言ってしまえばそれまでなのですが、
高校生活にはその中でも特に!絶対に100%の力を出し切って頑張らなければならない!と言える大事な時期があります。
それが、入学後最初の3カ月です。
入学後3カ月が超重要!
中学校と違い、高校では自分とほぼ同じレベルの学力を持った生徒が集まります。
例えば偏差値55と言われる高校には「大体52~58ぐらいの生徒」が入学します。
スタート時はあまり開きがないのに卒業時には進路に大きな違いが生じている…
実はこの根底には最初の3カ月の過ごし方が大きく関わっているのです。
4月…新しく高校生活をスタートさせた新1年生は受験のプレッシャーから解放され、誰もが高揚感で舞い上がる気持ちになります。
しかしその翌月、5月には早くも1学期中間テストが行われ、6月には1学期期末テストが待ち構えています。
そして4~6月の過ごし方で早くも1学期の成績が決まってしまいます。つまり…
入学してからも地に足を付けて勉強を続けた子と舞い上がり続けてしまった子…その差がはっきりと分かれるのが最初の3カ月なのです。
今年の3月、浦和西高校へ見事合格を果たした生徒(現高1生)がいました。
彼は受験間近で志望校を「川口北」から「浦和西」へ引き上げ、その上で合格を果たしました。
合格ギリギリの点数でしたが本人もそれを自覚しており「高校では下の順位からのスタートになるから」という理由で塾を継続し、浮足立たずに春休みも勉強を続けたのです。
具体的な取り組みとしては高校内容の先取りを入学前に進めました。
そして迎えた5月の1学期中間テスト…高校生活一発目のテストです。
合格ラインギリギリで入学した彼がこのテストで出した成果は、学年3位という素晴らしいものでした。
これで確かな手応えと自信を掴み、続く期末テストでも上位をキープすることができたのです。
継続して勉強を続けることの重要性を、改めて教えてくれた出来事でした。
もちろんこの生徒のように全員がうまくいくことはありません。
しかし、もしスタートダッシュに失敗したとしてもそこで「ちょっと浮かれすぎてたな…」と反省できれば期末テストで軌道修正することは十分可能です。
最もマズいのが「最初のつまずき」を深刻に考えず「少しサボっちゃったけど中学の時みたいに勉強すればまあ大丈夫だろう」
と油断してしまうケースです。
中学校の授業が鈍行列車だとすれば高校は新幹線です。
それほどペースも質もガラリと変わるのが高校の授業なのです。
商業高校・工業高校でも成績は大事なの?
商業高校・工業高校に入学=卒業後は就職というイメージが強いかもしれませんが、現在高卒者の就職率は平均で約60%と言われています。
大卒者と違い、そのほとんどは学校推薦で決まります。学校に寄せられた求人票に対して「成績上位者」から順に就職斡旋することが通例です。
そしてその成績は、高校1年からの通算で算出されます。
そう考えると就職を希望する場合1年生からの成績がより一層重要だと言えます。
アップステーションでは簿記や機械工学を教えることはできません。しかし学校の教科書を使い、その高校のテスト範囲に照準を合わせて数学・英語の対策をすることは可能です。
商業系・工業系であっても最初のスタートダッシュの重要性にやはり変わりはありません。
高校受験の先にあるもの
「行く高校の名前で人生は決まらない」
これは私たちが毎年受験生に伝えていることです。なぜなら、
「どこの高校に行ったか」よりも「それまでにどんな努力をしたか」「そこでどんな3年間を過ごすか」
の方が圧倒的に大事だからです。
上位校で下の順位を取り続けてしまうよりも中・下位校でコツコツと上位をキープした方が結果的に自分の望む大学に行ける
という話は毎年多くの高3生から耳にする事実です。
高校に受かるための勉強も、
高校に行ってからの勉強も、
同じように大事だということを、ぜひ覚えておいて欲しいと思います。