「よくあるご質問」2018年夏 その2
この夏に頂いたお問合せ「その2」です。「その1」はこちらから
ここでは「勉強のやり方・声のかけ方」に関するお問合せと私達の考え・回答をご紹介していきます。
それではどうぞ!
Q.勉強のやり方が分かっていないのですが。
A.「勉強のやり方」の王道は2つです。
1つは「環境を整えること」です。「勉強のやり方が分からない」という子はテレビを見ながら、スマホをいじりながら、合間に漫画を読みながら…いわゆる「ながら勉強」をしているケースがほとんどです。
ずばり、勉強中は勉強「だけ」に専念する(五感を全て勉強に費やす)ことが「勉強のやり方」の第一歩です。
もし自宅だと色んな誘惑があって集中できないということであれば、塾の自習室など集中できる環境(勉強しかやることが無い場所)を用意することが必要です。
もう1つは「学校ワークを3周解くこと」です。
面談に来た中学生に「テスト前はどんな勉強をしてるのかな?」と聞いてみると、大半の子から「学校のワークを解いてます」という答えが返ってきます。今度は「何周解いてるかな?」と聞きます。すると「1周」と返ってきます。
学校のワークは提出物となっているので皆「1周」は終わらせるのですが、それは内容の定着よりも提出することが優先となっている場合がほとんどです。
しかし実は定期テストには学校のワークの類似問題が数多く出されます。したがって、そういう子には次のテストでは3周解くことを目標にしています。
事実、定期テストで結果を出した子に共通するのは「ワークを繰り返し解いた」という点です。まずは学校ワークを3周解いてみてください。それだけで20点は変わります。
じゃあどうすれば3周終えることができるか。いつ頃から、どれくらいのペースでやれば良いか。こういったことから普段の「勉強のやり方」が明らかになってきます。
Q.やる気がなかなか出ないのですが。
A.「やる気」は「先に行動を起こすこと」で初めて出てきます。
多くの子は「やる気が出るから勉強できる」と考えがちですが、実は全くの真逆なのです。
人間は「やる気があるから行動する」のではなく「行動を起こすことでやる気を生み出す」ことができる生き物なのです。つまり【やる気→行動】、ではなく【行動→やる気】です。
部活の練習を思い出してください。「今日は何だかめんどくさいな、サボっちゃおうかな…」と思いながらも練習着に着替え靴を履き替え皆と一緒に体を動かしていたらいつの間にか夢中になっていた…という経験はありませんか?
これが「やる気」の正体です。坂の頂上から転がる岩のように、最初はゆっくりでも気が付けば止まらないほどの速さで転がり続けるという特徴を持っています。
勉強も、やる気が出ない時こそこそまずは「行動」してみてください。机の上を片付け、テキストとノートを広げ、筆箱からペンを取り出し、一問目を解く。
やる気に火が点くまでにかかる時間(岩が坂道を転がり始める時間)は5分と言われています。まずは5分間動いてみる。それが「やる気」を生み出せる唯一の方法です。
Q.子供にどんな声かけをしたらいいですか?①
A.特に小学生高学年以上にもなるといわゆる「反抗期」に差し掛かることもありなかなか声をかけるのが難しい。かといって放っておけば全く勉強しなくなる…こんな悪循環に悩んでいる方が少なくありません。
そんな時私達がお勧めしているのが「関心を持ってあげること」です。
学年が上がるにつれて勉強する内容も難しくなり、まず教えてあげることができなくなります。子供たちも「どうせ親に聞いたって…」と思うようになり、ここから反抗期の第一歩が始まります。
しかし、どんなに勉強内容が難しくなっても「関心を持つこと」はできるはずです。
「今学校ではどんなことやってるの?」
「こういう問題ってどうやって解くの?」
「今一番好きな科目は何?」
「今の教科書ってどんなことが書いてあるの?」
こんな具合で関心があるんだという姿勢を見せてあげるのです。
現に、私(筆者)も中学1年生から典型的な反抗期に入り親と会話をすることが大っ嫌いで仕方ありませんでした。
しかし関心を示された時は得意になって数学の解き方などを見せたりしたものです。その時「へぇ~」「そうなんだ~」という母親のリアクションを見るのが面白くて、それを見るために勉強に励んだ覚えがあります。
また、もし可能であれば勉強だけでなく部活や趣味のことにも関心を示してあげてください。
子供たちが熱中していること(ゲームや漫画など)の多くは大人からしたら「一体どこがおもしろいんだか…」と呆れてしまうものばかりです。
しかしあえて「今どんなゲームにはまってるの?」「この漫画の主人公はどんなキャラなの?」と聞いてみてください。
子供にとって「親の関心」は思っている以上に心強く感じるものです。一方的に「勉強しなさい」「やることやったの?」では平行線を辿ってしまいます。
専門的な知識やテクニックは要りません。まずは大人が関心を示してあげる(近付いてあげる)こと。これで初めて子供たちは「聞く耳」を持ってくれるのだと思います。
Q.子供にどんな声かけをしたらいいですか?②
A.例えばテストで良い点数が取れた時、どんな声かけをしているでしょうか。
これは私達も日々心がけていることなのですが、是非「結果」だけでなく「過程」もセットで褒めてみてください。
「良い点数だね!おめでとう!」(結果)
だけでなく、
「今回のテストはワークを早めに取り掛かってたし、塾に自習にも行ってたし、頑張ってたもんね!」(過程)
も付け足してあげるのです(そのためにはやはり普段から関心を持っておくことが大事です)
また、「過程を褒める」一環として「自己比較」というテクニックがあります。
他者比較=「あの子は100点だったって。あなたはどうなの?」は本人のやる気を一気に損ねてしまいますが、
自己比較=「前回は40点だったけど今回は60点とれたね!」はとても効果があります。
「この前は居残りになっちゃったけど今日はすぐに帰ってこれたね」
「前回は提出物ギリギリだったけど今回は早めに終えられたね」
このように過去の自分と比べてあげることで本人は成長を実感できますし、何より「自分のことをちゃんと見てくれているんだ」という大きな安心を得ることができます。是非試してみてください!
塾に問合せをしたら必ず入塾しなければならないという訳ではありません。塾は学習相談ができる場・子育てのアドバイスを受けられる場でもあるべきだと思います。
困っていること、悩んでいることがある時はどうぞお気軽にお問合せください!一緒に改善策を探していきましょう。