入会金って何のお金?~アップステーションが入会金無料をやらない理由~
夏期講習もいよいよ終盤戦。
毎年8月末~9月中旬頃にかけては「2学期からのテストに向けて塾を探している」というお問合せを頂きます。
新しく塾に通われる方も多くなるこの時期…そこで出てくるのが「入会金」という言葉です。
塾に限らずスポーツジムや何か習い事を始める際に発生することの多いこの経費。
アップステーションでは「入塾金」という名称で入塾の際各ご家庭より11,000円をご負担頂いております。
※本記事では便宜上、以下「入会金」と表します
ところでこの「入会金」って、一体何のためのお金なのでしょうか?
「授業料、教材費、施設管理費…は分かるけどそういえば入会金って何なの?」
と疑問に思いながらも
「これから通うことになる塾にわざわざそんなこと聞くのもなぁ…」
とモヤモヤした気持ちを抱えているご家庭は多いのではないでしょうか。
そこで今回のブログでは、用途が曖昧になりがちなこの「入会金」という経費について深く斬り込んでいきたいと思います!
入会金の用途が不明瞭な塾が多い
多くの塾で発生する「入会金」ですが、実はその用途が明確になっていない・何のためのものなのかどこにも明記されていないという事態がそこかしこで発生しています。
・入会金=初回に発生するもの
・一種の慣習
・他塾も皆やってるからうちでもやろう
・塾がもらえるボーナスのようなもの
このような認識で「なんとなく」や「そういうものだから」あるいは「入会金がないと無料キャンペーンができないから」という塾側の何とも自己中心的な理由で徴収が行われているケースも少なくありません。
経費を請求すること自体は悪いことではありません。それが本当に必要なものであればサービス提供者はきちんと請求するべきですし受ける側もきちんと支払うべきだと思います。
問題はその用途が明示されておらず、必要性が分からないまま「惰性で」請求・徴収が行われていることです。
では「惰性」ではない入会金の本当の目的とは何なのでしょうか。先述の通りその捉え方は塾によって様々ですが、アップステーションでは次の2つの用途で各ご家庭に支払って頂いています。
アップステーションは入会金を2つの用途にあてています
1.引継ぎ書の作成費

引継ぎ書によって行き当たりばったりの無計画な授業になることを未然に防止しています
アップステーションでは入塾前に必ず個別面談を設け、そこで「今現在困っていること」や「アップステーションに通うことでどんな生活を送れるようになりたいか」等をじっくりと伺い、それを実現するために必要なことは何か(今後の具体的な改善策)を提示しています。
例えば
困っていること:数学の点数が下がってしまった
どうなりたいか:次回のテストで80点取りたい
改善策:勉強時間を増やすため授業日以外でも自習に来る
このような具合です。
そしてここで伺ったお話をもとに生徒一人ひとりに「引継ぎ書」を作成します。
引継ぎ書は面談を行った塾長自身によって作られます。これにより、担当講師が「二度聞き」したり連携不足によるトラブルを招いたりすることなくスムーズに授業を始められるのです。
例えば「この先生もあの先生も皆僕の部活は何部か聞いてくる…前も話したのにな…また言わなくちゃいけないのか…ちゃんと分かってくれてるのかな…」という感情を生徒本人に与えてしまっては信頼関係を構築するのはなかなか難しい。
一度伝えたことをもう一度言わなきゃいけないのは誰しもにとって大きなストレスです。電話を取った人に要件を伝えたのに担当者に繋ぎますと言われまた同じ説明を一からしなくちゃいけない…あの煩わしさと言ったらありません。
そうではなく、逆に講師の方から
「○○君はバスケ部で毎日練習頑張ってるんだってね。塾長から聞いてるよ」
「○○君の得意科目は社会なんだよね。数学は苦手って聞いてるけどこれから一緒に頑張っていこう」
このような「先手の声かけ」がいかにできるか。アップステーションではここをとても重要視しています。

アップステーションの授業は入念な下準備を経て行われています
些細なことかもしれませんが、このようなやり取りを積み重ねることで「この先生とだったら苦手な数学も頑張れそう」「この先生が出す宿題なら一生懸命やろう」という関係が築かれると考えます。
そのためには講師との連携・情報共有が欠かせません。それを実現するアイテムが引継ぎ書なのです。
2.情報共有に伴う人件費

講師との情報共有を図るのが終礼の目的です
アップステーションでは生徒が帰宅後に毎回「終礼」を開き、講師たちと情報共有を行っています。
そこで発生する人件費。アップステーションでは頂いた入会金をここにもあてています。
もし入会金を頂けなかったら講師との情報共有の場を設けることができず、
「講師Aと講師Bで違うことを言っている」
「ある時は自習においでと言われある時は家でやればいいよと言われる」
といった「ブレ」が生じ、結果的に生徒を混乱させてしまうおそれがあるのです。
担当間の情報共有はサービスの質を維持・向上させる上で欠かせません。アップステーションにとって、入会金はそれを実現する上で必要不可欠な経費なのです。
アップステーションが入会金無料をやらない理由=必要な経費だから

担当講師間で意見を出し合ったり模擬授業をしたりすることも
多くの塾が行っている「入会金無料キャンペーン」
特に年度の変わり目やテスト時期になると「今なら1万円OFF!」「全額無料!」等の宣伝文句が並びます。
もちろん塾の方針によることなので絶対的な正解・不正解はありませんが、こういう宣伝を見ると「じゃあなんだ、最初から要らないんじゃん?」と思ってしまうのは私だけでしょうか。
アップステーションにとって入会金を頂けないということは、引継ぎ書を作成せず講師と情報共有をしないまま授業を実施することを意味します。そんなリスクの高いことはできません。情報共有という下ごしらえなくしてはアップステーションが提供するサービスの質を保つことはできないのです。
だからこそ、私たちはその用途をしっかりと説明した上で各ご家庭より漏れなくご負担頂いています。
今回は「入会金」をテーマにお伝えしました。
今後塾選びをする上で「授業料だけでなくその他の経費やその用途までちゃんと明記されているか」は一つの指標・判断材料になると思います。是非ご参考にしてください。
アップステーションの入会金及びその他の費用については公式HPをご覧ください!
まとめ
★「形だけの入会金」を請求している塾が実は少なくない
★アップステーションの入会金は ①引継ぎ書の作成 ②情報共有に伴う講師人件費 の2点にあてている
★この2点は授業の質を落とさないために必要不可欠なもの。そのためアップステーションでは「入会金無料」を行っていない