第一志望校合格を果たした塾生に学ぶ 合格までの軌跡

 

goukaku-uranishi

 

去る3月10日(木)、埼玉県公立高校入試の合格発表がありました。

 

今回はその中の一人、見事浦和西高校への合格を果たした塾生(以下Mさん)の1年間の軌跡をご紹介したいと思います。

 

第1章 アップステーションへの転塾~集団塾では気づけなかった、細かいミス~

 

ちょうど1年前の2015年春…それまで自宅近くの集団指導塾に通っていたMさんは、ご両親と共にアップステーション南与野校の教室を初めて訪れました。

目的は中学3年生をむかえるにあたり本格的な受験対策をするためです。アップステーションを知ったきっかけは教室前に設置してあるパンフレットスタンドを手に取ってとのことでした。

Mさんは小学5年生からその集団塾に通っていました。約4年間通った塾から個別へ切り替えることを検討していたのです。当然、環境がガラリと変わることになるので、最初のカウンセリング面談で「まずは体験授業を受けてみませんか」と提案し、数学・英語の2科目で体験を実施することになりました。

 

そこで発見したのが…数学の証明問題での細かいミスです。

 

Mさんは証明問題の最後に「なので△ABC≡△DEF」という言葉を使っていました。

しかし「なので」は文頭に使うのに適さない日本語のため、受験では減点対象となる可能性があります。正しくは「よって」や「したがって」に変えるべきところです。

このことを体験終了後の面談で報告すると、「初めて知りました。集団では気づけなかったところですね」とのこと。

 

このような「細かいミス」にも即座に気付いて修正できるのが個別指導、それも「1:2」までの個別指導の強みです。

その後Mさんはそれまで通っていた集団塾を辞め、数学・英語の2科目で心機一転アップステーションに通うこととなりました。

 

 

第2章 「大きな目標」と「小さな目標」

 

Mさんの中で具体的な志望校が見えてきたのは、そこから数週間経ったある日のことです。

内申点や北辰テストの結果等を踏まえ、「川北(川口北高校)に行きたい」という目標が芽生えました。川北は川口市内でトップレベルの高校です。しかし決して手の届かないところではなかったので、私たちもそこに向けて「一緒に頑張っていこう」と決心しました。

ただし…受験勉強では往々にして「中だるみ」や途中での「ガス欠」がつきものです。

「川北に行きたい」と思い始めたのが5月頃、しかし実際の入試は翌年の3月です。目標を決めた当初と同じモチベーションを維持するのは、口で言うのは簡単ですがなかなか難しいもの。そこで私たちは、大きな目標と共に「小さな目標」を持つようはたらきかけました。

 

大きな目標とは長期的な目標…この場合「川北に行くこと」です。しかしそれは半年以上先の話。そこで、その合間合間に「小さな目標」を挟んでいくのです。 

小さな目標とは短期的な目標のことです。1ヵ月~数ヶ月単位で達成できる目標で、それを達成していけばいつの間にか大きな目標に近づいているというものにしていきます。

 

川北の選抜基準をよく見てみると、「検定」での加点が大きいことに気付きました。【漢検・英検・数検で準2級(高校1年生レベル)以上を取得していれば内申に加点する】という内容です。Mさんは当時既に漢検の準2級は持っていたので、「英検と数検で準2級を取ること」を、小さな目標に定めました。

 

 

第3章 目標=ゴールが分かっているから頑張れる!

 

それから少しずつ、Mさんの勉強に対する姿勢が変わってきました。その理由は明らかです。具体的な目標を持つことができたからです。

子どもたちに限らず大人でもそうですが、人間誰しも「とりあえずここまで頑張ればOK」というゴールラインが見えているからこそ、頑張ることができます。

例えば「限界までグラウンドを走れ」(=ゴールが分からない)と言われてやみくもに20周走るのと、「20周走るまで頑張れ」(=ゴールが分かっている)と言われて走る20周では、同じ結果でも途中の疲労の感じ方やスタート時のモチベーションに大きな差が生じます。

電車が止まって車内に閉じ込められた時、「復旧までもうしばらくお待ちください」と言われるのと「あと5分程お待ちください」とでは、待っている間のイライラ度が大きく異なります。

テーマパークのアトラクションでは必ず「ここから60分待ち」「あと90分待ち」の看板が立っています。終わりが見えているから「並ぼう」という気にもなれるのです。

 

勉強も同じです。「ここまで頑張ればイイ」という目標があるのと無いのとでは大違いです。そしてその目標は、頑張ればどうにか達成できる現実的なラインに設定するのがポイントです。あまりにも高すぎる・立派過ぎる目標は長続きしません。やる気が起きない・自分から動こうとしない子の原因の1つはここにあります。

Mさんの場合、最初の英検がもう6月に迫っていたのでそれに向けて猛勉強の日々が始まりました。

 

 

第4章 超多忙期「中3の6月」を乗り越えろ!

 

「中3の6月」は多忙を極めます。

1学期の期末テスト、北辰テスト、各種検定、高校の文化祭、部活の最後の大会…と、まさに怒涛の1ヵ月です。

しかしそんな荒波にもぶれずに対応できるのが個別指導の強みなのです。どれも外せない・どれも大事なものなので、この時期Mさんの勉強は以下のようにプランを立て進めていました。

・授業の前半40分は定期テスト対策

・後半40分は検定対策

・宿題で英検の単語を覚えてくる→授業の最初でテスト(できなかったものは授業終わりに再テスト)

・自習に来て学校ワークと北辰の過去問を進める

↑かなりのハードワークです。

しかも英検の単語は準2級(高1レベル)なので中学校では出てこないような「promote(昇進する)」「investigation(調査)」等の難しい単語を新たに覚えていかなければなりません。それでも「小さな目標」という確固たるアイテムを持っていたMさんはへこたれずに頑張ることができました。

「あの時期は今までないくらい勉強した」と、Mさんは振り返っています。そして6月6日、英検本番の日を迎えました。

 

 

第5章 まさかの「あと1点」で不合格…そこから得た教訓

 

どれだけ頑張ってもそれが100%結果に結びつくという根拠はありません。男子サッカー日本代表の内田篤人選手の言葉です。

「どんなに練習しても試合に絶対勝てるという保証はない。試合で勝てる可能性を1%でも上げるために僕らは練習するんです」

まさにその通りだと思います。

多忙を極めた中で迎えた英検本番…その結果は残念ながら不合格、しかも合格まで「あと1点」という結果でした。

この結果にショックを隠せなかったMさんでしたが、辛くても受け止め、ここから学ばなければ先には進めません。幸い、

・まだ10月の試験のチャンスが残っている

・短期間の中でも「あと1点」というところまで到達できた

という状況でした。まだ諦めるのは早いです。この経験を無駄にはせず、次回、最後のチャンスとなる「10月」に向けて再び英検の勉強を進めることを決意しました。

同時に、「1点の重み」を痛いほど教えてくれた結果となりました。

 

 

 第6章 怒涛の夏休み、そして生まれた2学期の「飛躍」

 

Mさんの夏休みの課題は明確でした。それは「理科・社会」の復習をすることです。

アップステーションの夏期講習では、毎年中3生に向けて「理科・社会の1・2年生総復習講座」を開講しています。2年間の内容を1カ月間にギュッ!と濃縮し一気に復習する講座で、毎年9割以上の3年生が受講する人気講座です。

Mさんもこれを受講し、特に苦手としていた理科の復習に取り組みました。通知票を見ても5科目の中で理科だけ「3」だったので、ここは伸ばす余地があるなと感じていました。

この頃になると、自宅にいるより塾にいる時間の方が長くなります。これは毎年受験生に見られる傾向です。塾の中で過ごす時間が増え、勉強の話だけではなく好きな漫画の話、友達との話、最近あった面白エピソード等…最初の頃は内向的だったMさんも、私たちに色んな話をしてくれるようになりました。

 

そして迎えた2学期。

中3生にとって2学期は内申点が確定する極めて大事な時期です。ここでMさんは2つの大きなことをやってのけます。

1つは、英検準2級合格!

6月に「あと1点」という悔しい思いをしましたが、その悔しさをバネに2回目で見事合格を果たしました。2次試験(面接)の対策も塾で行い、万全の状態で臨むことができました。

そしてもう1つは、理科と社会の成績がどちらも「5」になったことです。

2学期の通知票を見てその伸びに驚きました。1学期と比較し、理科が「3→5」、社会が「4→5」、更には英語も「4→5」となり、5科目でオール5という快挙を達成しました。夏休みに行った総復習が活きました。

これに英検準2級が加わり、内申的には申し分ないレベルに引き上げることができたのです。唯一の心残りは数検準2級の2次試験で惜しくも不合格だったこと。しかし準2級の勉強をしたことで、英語・数学ともに中3生の内容を大幅に先取りすることができたと後にMさんは語っています。

 

この2学期での「飛躍」を経て、Mさんの心境にある変化が芽生えてきました…

 

 

 

第7章 志望校のランクアップ!「川北」から「浦西」へ

 

2学期も終盤に差し掛かった頃、Mさんの口から「浦西(浦和西高校)を目指したい」という言葉が出ました。

それまでずっと川北を目指していましたが、説明会に参加し浦西の雰囲気を肌で感じ、「これだ!」と惹かれるものがあったようです。この「これだ!」は、実際にその高校に足を運んで、自分の目で見なければ分からないものです。そして何だかんだ言って、「これだ!」が志望校を決める上で一番大事なのかなと思います。

しかし、浦西は川北よりもランクが上の学校です。倍率も高く、更に厳しい競争を勝ち抜かなければなりません。ですが私たちはMさんの考えを尊重しました。なぜなら自ら志望校を上げる決心をしたということは、それ程の「自信」を持つことができたからです。それに…

受験校を決める際に最も大事なことは「本人の意志を最優先すること」だからです。もちろんそれは十分検討し、実際に説明会や文化祭を見に行ったうえでというのが前提ですが。

もし周りの大人が「その高校は無理だ。こっちの高校にしておきなさい」と決め付けてしまったら、確かに無難に合格できるかもしれません。

ですがその子は間違いなく後悔します。そして必ずこう言います。

「本当はあっちの高校に行きたかったのに…」と。

そんな状態で過ごす3年間はきっと苦痛を伴うだけでしょう。

しかし自分の意志で決定した高校であれば話は別です。たとえそれが厳しい道のりだとしても、「本人に決めさせる」ことです。周りの大人がやるのは情報やアドバイスを与えるまでです。最終決定権の保有者は、紛れもなく本人自身なのです。

ここから、浦西合格に向けてMさんの新たな挑戦が始まりました。

 

 

第8章 背中を後押しした高校生からのアドバイス&苦労の末に勝ち取った浦西合格!

 

冬期講習は朝から晩まで塾に通い詰めの毎日でした。

試験本番は、得意の英語と数学で90点を取ることで苦手な理科を補い、浦西の合格安全ラインである「5科目400点」を目標にしました。

それに向けて授業時間外は全て自習にあて、分からないところは手の空いている講師を捕まえ納得できるまで質問をし続けました。数学は正答率3%以下の難問のみを解き、英語は埼玉県の入試問題のみならず日本全国の入試問題を解きました。息の詰まるような毎日だったと思いますが、この時期のMさんにとって大きなモチベーションになったのが、アップステーションに通う高校生の存在です。

アップステーションには現在全教室で50数名程の高校生が在籍しています。そのほとんどが中学生からの「継続生」なのですが、中には大学受験を見据え高3から入塾するという生徒もいます。

1:2の授業の際Mさんの隣は高校生ということがしばしばあったのですが、そこで中3の時の過ごし方、当時の時間の使い方、またはやる気が下がってしまったときの対処法などを色々聞けたことが良かったと述べています。

もちろんそういった話は私たちからも伝えてはいますが、やはり一番効果があるのはつい数年前までは中学生だった「現役高校生からの生の声」「同じ生徒目線からの声」です。アップステーションに通う高校生は皆素直で協力的(!?)なので、Mさんからの質問にも快く答えてくれていました。

「冬からでも頑張れば偏差値5は上がるよ」

「倍率はあまり気にしない方がいいよ」

「国語は作文から解いた方がいいよ」

…等。このように、他学年の先輩からのアドバイスが聞けるというのも、個別指導塾の強みなのかもしれません。クラス編成が決まっている集団塾ではなかなか難しいことです。

 

余談ですが…1月はMさんの誕生日でした。そこでこんなサプライズ演出!!好きなアーティストの曲をプレゼントしました。

 

hbsurprise-miyahara

ただただ驚いていましたが(笑)…これもほんの少しでもモチベーションアップにつながったのであれば何よりです!

 

 

そして迎えた3月10日の発表日…

 

 

見事、浦和西高校への合格を掴み取りました!

 

 

この日は発表を見に行ったあと直接教室に来て、嬉しそうな表情を見せてくれました。その表情を見て私たちも「諦めないで本当に良かった」と実感しました。

 トップに載せた写真は、合格発表当日にMさんが書いてくれた直筆の手紙です。Mさんの、「大きな目標」が果たされた瞬間でした。

 

 

第9章 更なる目標へ、高校生Mさんの挑戦は続く

 

第一志望校への合格を果たしたMさんは、今も「継続生」としてアップステーションに通っています。

3月のこの時期は学校から出された春休みの課題と、4月以降の高校内容の先取りを行っています。高校受験で勉強は終わりではありません。むしろ高校に入ってからの方が難度・進度が大幅に上がります。高校受験が終わったら勉強しなくて良いという理由はどこにも存在しません。また、通いなれた塾・気心知れたスタッフがいる所で勉強を続けた方が良いというMさん自身の意向で、高校生になっても続けることを決心しました。

そんなMさんは今、「3年後はG-MARCHに進学したい」という目標に向けてスタートを切りました。高校に合格したばかりの、浮足立ってもおかしくないこの時期に3年後のことを考えられるようになったのは、Mさんの大きな成長の証です。きっとその「大きな目標」も、Mさんなら乗り越えられるだろうと確信しています。

 

これからも共に頑張ろう!

 

~まとめ~

・長期的な「大きな目標」と短期的な「小さな目標」の2つを設定する

・志望校の最終決定権は「本人」

・分からないところは自分が納得できるまで何度も質問する。そしてそれができる環境に身を置く。

・高校受験が終わっても勉強は終わりではない

私たちもMさんの軌跡から多くのことを学びました。

第一志望校合格を果たした塾生に学ぶ 合格までの軌跡”へ1件のコメント

  1. I got this website from my buddy who informed me
    concerning this web page and now this time I am visiting this web page and reading very
    informative posts at this time.

コメントを残す