新大学入試の全容vol.6 ~一般入試で出題される思考力問題~

 

第3章 独自試験(一般入試)・AO入試・推薦入試はどうなるの?

「え?何コレ」

私(筆者)もこれを見た時は「ポカ~ン…」でした。

これは2015年度の順天堂大学医学部の入試で実際に出された問題です。

 

2020年度から始まる新大学入試制度に先駆けて、すでに多くの大学の独自試験(一般入試)ではこのような問題が出題されています。

これらは、主に知識を測ることを目的としていた従来のペーパーテストとは違い、思考力や主体性を問われる問題です。まさに文科省が定める「学力の3要素」に沿ったものと言えます。

2020年度以降多くの大学でこのような問題が出されるようになるのは間違いありません。この章では、他にどんな問題例があるのか、それにはどんな傾向があり、またどんな対策をしていけば良いのか、過去実際に出された入試問題を交えてお伝えしていきます。

 

「思考力問題」の例

 

「あなたが今までに見たことがないほど大喜びしている人々の顔を、表情豊かに描きなさい。また、それらの人々が大喜びしている場所の空間が分かるような背景を、工夫して入れなさい」

(2015年度 早稲田大学)

 

「もし、地球が東から西に自転したとしたら、世界は現状どのように異なっていたと考えられるか、いくつかの視点から考察せよ。」

(2014年度 東京大学)

 

「木を描くとします。その木は現実のものですか?」

「火星人に人間をどう説明しますか?」

(ケンブリッジ大学)

 

「カタツムリに意識はあるでしょうか?」

(オックスフォード大学)

 

 

また、2013年度麻布の理科ではこんな問題が出され大いに話題になりました。

「99年後に誕生する予定のネコ型ロボット『ドラえもん』がすぐれた技術で作られていても、生物として認められることはありません。それはなぜですか、理由を答えなさい。」

 

このようなタイプの問題を、便宜上「思考力問題」とします。

思考力問題にはどんな対策をしていけば良いのか、次回で詳しく見ていきましょう。

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